Vol.15 Cadillac PLACE 朝ドラのススメ Vol.15 Cadillac PLACE 朝ドラのススメ

July 20, 2018

美味しくて当たり前の大阪で、肉に愛と熟成を。

Vol.15 朝ドラのススメ|Matasaburo

Text by

Taki Masashi

XT5 CROSSOVERで昭和と今を行ったり来たり

大阪の街は面白い。日本一の超高層ビル、あべのハルカスの下を阪堺上町線の路面電車が普通に行き来していたりする。阪神高速1号環状線の出口をたったひとつ間違えただけで、タイムスリップしてしまう。いたる所で昭和と今が地続きで、違和感なく共存しているからだ。そんな大阪の南、毎年正月に開催される大阪国際女子マラソンのスタート/ゴールでも知られる長居陸上競技場近くに『又三郎』はある。店は長居パークホテルの1階で、瀟洒な造りのエントランスをくぐれば、ショーケースにもなっている肉の熟成庫がまず目に飛び込んできた。

大阪では肉といえば牛だ。だから肉まんではなく、豚まんと言う。(牛)肉には夫々一家言持つ大阪人を『又三郎』は唸らせ続けている。オーナーの荒井世津子さんは早くからNYのステーキハウス名店の熟成肉カルチャーに注目し、和牛をベースに独自のセオリーを確立させた。エントランスの熟成庫も彼女の研鑽の賜物だ。「大阪は美味しくて当たり前、なんです。熟成も美味しいをより高める方法、手段です。私自身、肉が本当に好き。ですが一度に食べられる量はしれてますから、だったらより美味しいお肉を食べたい、とここに行き着きました」と、荒井さん。庫内では旨味と同時に、彼女の和牛への愛も熟成されている。

熟成肉ランチというプチコースのメニューがあり、肉は100g(4,500円)か150g(6,000円:冒頭の写真です)を選択可能。ディナーでは40分ほどかけ、テーブルに置かれた七輪で肉を焼き上げる趣向だが、昼は火が入ったものがサーブされる。熟成肉と念じつつ頬張れば、意外なほど直球で素直に旨い。クセも風味の変化もなく、ただ旨味の奥行きだけが増している。時間をかけ火を入れただけあり、ぬる燗のような口当たりで150gがすっと収まった。NY仕込みのオリジナル熟成肉と聞き、実は朝食を控えたのだがその必要は無かった。聞けば荒井さんは美食探究に渡欧を繰り返しており、今年も二度のバスク詣を予定。店のつくりの面白みといい、権威主義に堕することなき雰囲気といい、肉、そして焼き方の妙といい、荒井さんが踏んだ場数の多さが生きている。わかりやすく、同時に玄人好みでもある。

熟成肉ランチをオーダーするとまず、ステーキの前に特製サンドイッチとサラダ(写真 左上)が出てくる。そのソーセージは熟成肉の端材を集めた自家製(ただしケーシングは外注)で、やや腰のあるパンとの相性も抜群。野菜も味が濃く、この一皿でまずジャブをくらってしまう。その後の熟成肉で完全にノックアウト。しかし150gをいただきながらヘヴィーなダメージは皆無で、帰路XT5 CROSSOVERのステアリングを握りながら、気がつけば「夕飯は……」などと思っていた。それはとにもかくにもクルマが素晴らしい証左でもあるが、又三郎マジックの効能も多分にあったように思う。これだから、大阪は面白い。
(追記:この原稿は6月初旬の取材をもとに起稿しています。その後6月18日7時58分頃、大阪府北部を震源とした地震が発生しましたが『又三郎』に被害は無く、通常営業しています。)

  • Matasaburo 又三郎 本店

    大阪府大阪市住吉区長居2-13-13 長居パークホテル1F
    tel. 06-6693-8534
    ランチ:11:30~14:00(L.O. 13:30)
    ディナー:17:30~23:00(L.O. 22:30)
    木曜・日曜 定休
    ※近隣のコインパーキングのご利用をお願い致します。

  • CADILLAC XT5 CROSSOVER Platinum

    直噴3.6ℓ V6エンジン+8AT、
    そしてキャデラック初となる
    ジョイスティック電子制御シフター
    採用のモダン&ラグジュアリーSUV。
    全長×全幅×全高=4,825×1,915×1,700㎜
    ¥7,549,200(税込)

※「Cadillac PLACE」に掲載されている記事は、取材当時の内容です。お客様がご覧いただいた時点と情報が異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

 
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