Vol.26 Cadillac PLACE 朝ドラのススメ Vol.26 Cadillac PLACE 朝ドラのススメ

June 20, 2019

贅沢を極めに、鉄板越し 海一望のステーキハウスへ

Vol.26 朝ドラのススメ|Miyoshiro

Text by

Taki Masashi

荒天下、要塞のようなCadillac エスカレード

福井に海を眺めながら美味しいステーキをいただける一軒家レストランがあると聞き、Cadillac エスカレードのステアリングを握り訪ねてみた。天気は朝から生憎の雨。それも雷鳴轟くなか横殴りの荒天で、時折クルマ周囲の視界が水しぶきと豪雨で遮られるほど。そうなるとエスカレードは大層心強い。左手元のドライブセレクターを「4WD Hi」にしただけで完璧。さながら路上を走る城というか要塞の趣だ。いやはや、高みから彼方まで見渡すのは天守閣的ですらある。米原JCTから北陸自動車道へと乗り継げば、雨も止み雲の切れ間から初夏の日が差してきた。

ステーキハウスの名は三好楼という。三国サンセットビーチと九頭竜川河口をのぞむ高台にあり、そこは名勝、東尋坊(写真 左上)の入口でもある。そこは越前の北の玄関とされた北前船寄港地であり、三国湊町には往時の面影を残す街並み(写真 左下)が残っていた。アドレスは福井県坂井市で、この坂井市は地味に凄い。東尋坊や三国湊町の他、現存する最古の(ここは最近ちょっともめている……)天守閣のある丸岡城や、全長224mの朱塗りの橋で海を渡れる雄島(冒頭の写真です)も市内なのだ。温泉も海水浴場もある、知られざる(?)観光拠点集積地である。

東尋坊近くと聞き断崖絶壁に立つクリフサイドのレストランを想像したが、三好楼は旅館や別荘も混在する住宅地の一角にあった。鉄板の向こうには海が広がっていて打ち寄せる波が眩しい。さっそく奈良朗シェフの見事な手さばきによる、おすすめの超特選和牛コースをフィレ肉でいただいた(冒頭の写真をご覧ください)。ただしその日は三好楼名物のA5クラス若狭牛、ではなく飛騨牛とのこと。銘柄よりも肉質重視は三好楼の本懐でもあり、不本意ながらそんなこともあるんです、と奈良シェフは声を落とした。

そのフィレが実によかった。和牛ならではの甘い脂が程よく、赤身の旨さがしっかりある。海を眺めつつ目の前で絶妙に火をいれたものを間髪入れずいただけるのも贅沢だ。景色やシェフの細かい気遣いも心地よく、ああ!日本のステーキだ、とストンと腑に落ちた。若狭牛という再訪の楽しみを得られたことが、幸運に思えたほどだ。奈良シェフがその後につくってくれたガーリックライス(プラス600円のオプション)も絶妙で、しっかりとガーリックに火を入れてから、丹念に空気を入れつつ仕上げたそれは炊き込みご飯のようでもある。これも鉄板焼きならではのご馳走だ。

デザートのブラン・マンジェと季節の果実(写真 左上)はサンルームのようなスペース(写真 右上)でいただくことに。そこでゆっくりしていると、いつしか庭の藤棚がオリーブの林に、九頭竜川注ぐ日本海が地中海の入り江に見えてきた。その眺望は、詩人の三好達治(写真 左下)が愛したもの。三好楼の名はかつて終戦をはさんだ4年間、ここに彼の住まいがあったことに由来するとのこと。それゆえエントランスには日本の伝統詩と西欧近代詩を融合させ、三国の人々にも慕われた抒情詩人の功績を称える展示コーナーが設けられている。

エスカレードは確かに大きい。見かけた人からも「さすがキャデラックですね」と、ほぼ確実に褒められる。だがパーキングアシストやレーンキープアシスト、アダブティブクルーズコントロールなどのデバイスが、クルマを小さくする。いや実際には小さくならないが、車体が大きいがゆえの気後れをずいぶんリカバリーしてくれる。大きいがゆえの安定感や、キャビンの居心地の良さは何ものにも代え難く、一度味わうと忘れ難い。

最新のキャデラックには、独特の今日的な魅力がある。エスカレードに乗り込めば、パークハイアット ホテルにチェックインしたかのようにくつろげた。惜しむらくは、まだそれがあまり知られていないことである。22インチの大径タイヤを履きながら高速道路ですら静謐を保つキャビンにおいて、城主気分でゆったりと初夏のドライブを楽しみながら、帰路何度もそう思った。

  • Miyoshiro
    三好楼

    tel.0776-82-0001
    福井県坂井市三国町米ヶ脇4-4-6
    11:30~15:00(14:00 L.O.)
    *土日祝は~15:30(14:30 L.O.)
    17:00~22:00(20:00 L.O.)
    月曜、第1・第3日曜定休
    冒頭写真のフィレステーキを含む
    シェフおすすめメニュー
    超特選和牛コースは8,500円

  • CADILLAC ESCALADE Platinum

    キャデラックならではのフルサイズアメリカンSUV。¥13,716,000(税込)
    この5月には内外装をブラックでコーディネートした特別仕様車、スポーツエディション(¥14,094,000:税込)もリリースされている。

※「Cadillac PLACE」に掲載されている記事は、取材当時の内容です。お客様がご覧いただいた時点と情報が異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。

 
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