アートとライブな空間が音楽を育てる街、ニューヨーク。 アートとライブな空間が音楽を育てる街、ニューヨーク。

September 26, 2017

アートとライブな空間が音楽を育てる街、ニューヨーク。

アートとライブな空間が音楽を育てる街、ニューヨーク。THE TRUTH OF CADILLAC SOUND

アーティストのオリジナリティを求める街

かつてマンハッタンには伝説的なライブハウスがありました。その名もCBGB 。開店当初はカントリー、ブルーグラス、ブルースを中心にする予定でしたが、お客の入りはいまひとつ。そこでロックに軸足を移しますが、どんなバンドであれこのライブハウスに出演するには、独自の約束事を守らなければいけませんでした。その約束とは「オリジナル曲をプレイすること」。その約束事ゆえにCBGBはニューヨークの新人アーティストの登竜門的な役割を果たします。70年代初期のテレビジョンやパティ・スミス、ダムドやトーキングヘッズなど、パンクやニューウェイブ、シンガーソングライター系の音までニューヨークらしいインディーズ音楽はCBGBから生まれていました。

ブルックリンの精神を体現する音楽

その時代から30年が経った現在、ニューヨークの若い才能はブルックリンから生まれていると言えるでしょう。ヴァンパイア・ウィークエンドにMGMT、アニマルコレクティヴにグリズリーベアーなどブルックリンを拠点に活動するバンドは、実験精神にあふれ常にインディーズシーンの注目の的でした。中でもデビッド・ロングストレスによるダーティ・プロジェクターズのアルバム『ビッテ・オルカ』は、ブルックリンの精神を体現したアルバムとして高く評価されています。ルームシェアをしながらロフトスペースで作り上げられたその音楽は、ウィリアムズバーグや、ブッシュウイックの数あるライブハウスが育んだ音楽ともいえるでしょう。たとえ音楽性は違っていても、音楽に対する純粋な好奇心や、スタイルへの献身さはブルックリンで活動するアーティストの特徴でもあります。

息づかいまで克明に伝えるキャデラックのライブ空間

キャデラックで彼らの音楽を、と言ったら世界が違いすぎると驚かれる方もいるかも知れません。けれども、まったくその心配はありません。キャデラックに搭載された革新的な音響空間は、ブルックリンのアーティストたちが作品にこめた表現のための初期衝動を克明に伝えることができます。キャデラックとBOSE社がその空間にこめた思いは、そもそも実現しえないと思われていたほど高みにありました。理想を追い求め、20年以上にもわたる実験と探求が創りだした空間です。だからこそキャデラックらしいことに驚き、彼らの音楽の瑞々しい感受性によって、空間そのものがアートになることに驚くでしょう。そしてはっと胸を衝かれるはず。彼らの先鋭的で、一見するとクールな表情にかくれた野心的な音のたくらみが、ブルックリンのライブハウスかナイトクラブが、まるでそこにあるような錯覚をおこさせるのですから。

CADILLAC
SOUND COLLECTIVE Vol.3

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    01
    Ya Hey

    Ya Hey

    Vampire Weekend

    ¥250
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    02
    I See You

    I See You

    Dirty Projectors

    ¥250
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    03
    Four Cypresses

    Four Cypresses

    Grizzly Bear

    ¥250
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    04
    Your Life In The End

    Your Life In The End

    Prince Rama

    ¥200
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    05
    Dripping

    Dripping

    Blonde Redhead

    ¥200
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    06
    Love Stained

    Love Stained

    TV on the Radio

    ¥250
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    07
    The Master

    The Master

    The Undercover Dream Lovers

    ¥200
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    08
    World Is Ending

    World Is Ending

    Matt and Kim

    ¥250
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    09
    Surrender

    Surrender

    The Antlers

    ¥250
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    10
    Augustine

    Augustine

    Blood Orange

    ¥250

Music Selector : 佐久間裕美子

Music Selector : 佐久間裕美子

「2000年代前半から、たくさんのインディ・バンドがブルックリンのライブハウスから誕生し、あれよあれよという間に全国的なスターになった。あれから10年以上の時間が経って、今も活動を続けるバンドは、進化と成熟を続けている。なかでも大人のためのブルックリンの音を集めました」

ニューヨーク在住ライター。イェール大学で修士号を取得。1998年からニューヨーク在住。出版社、通信社などを経て2003年に独立。幅広いジャンルにわたり多数の著名人・クリエーターにインタビュー。著書に「ピンヒールははかない」(幻冬舎)、「ヒップな生活革命」(朝日出版社)など。